竜機大戦ドラゴマキア

ヘラス地方

レムラの最南端から海を隔てた東にある地域。 西方の国々からすると遠方にあり、 特筆すべき国も存在しない。

しかし、 古代において文明や文化が著しく発達した地域であり、 今でも当時の思想や美術がもてはやされていることや、 古代ドラゴニア帝国の源流であること、 かつて有名な魔王が生まれた地であること、 古い不思議な文化が今も残っていることなどから、 ある種の羨望や畏れを抱かれることも多い。

有角人

ヘラス地方を中心に周辺に分布する種族。

彼らは有角人ホーンドと呼ばれ、 個人差により額に$1\sim 2$本の角が生えている。 角はおおよそ $5\sim 10$[cm] ほどで先端は鈍く、 武器として使うことはできない。

また、 かつては角の数や見栄えが社会的地位に影響したが、 今ではそのようなことはない。 しかし、それでも長く、 多い方が美しいとされるような雰囲気は残っている。

テーナの聖地

ヘラス地方のどこかにあると言われる、 古代の女神、テーナを祭った聖地。

あくまで実在の確認されていない、 伝説上の土地に過ぎないのだが、 それが色あせずに語られ続けているのは、 テーナの女神を奉ずる謎の武闘集団の存在のためだろう。

自らを聖闘士と呼ぶその集団も公に存在が認められているわけではないが、 いつの世にも目撃証言が絶えない。

曰く、素手で大岩を粉砕した。 曰く、蹴りで城壁を打ち崩した。 曰く、拳から電光を放ち、竜を打倒した。 曰く、まばゆく輝く甲冑に身を包んでいた。

それらは全て、真偽の程は定かではない。

三角の魔王

かつて、大陸を席捲した王がいた。 有角人ホーンドの中でも異例な 3本の角を持ったその王は、 天才的な戦術眼と圧倒的な武勇を持ち、 瞬く間に勢力を伸ばした。

王の人智を超えた力を人々は畏れ、 彼を“三角の魔王”と呼んだ。 それは王が“病死”してから千数百余年経過した現在も続いている。

一説によると、魔王は完全に死んだわけではなく、 今もどこかで休息を取っている、あるいは封印されており、 復活の時を待っているという。