人物
「どこかに智勇忠義兼ね備えたフリーの美形でもおらんかのう」
「閣下、夢を見るのは休憩時間にお願い致します」
どこにでもある人手不足の嘆き
住人
クローヴィス・ハミルトン
「この勝利、貴女に捧げましょう」
赤竜騎士団筆頭。 騎士の鏡、騎士の中の騎士とも言われる、高名な戦士。
父親はアルビオン島の片隅に 吹けば飛ぶような小さな領土を持つ領主であったが、 まだ弱小国であった頃のカーディックの王 ディアン・アヴァロンに出会い心酔し、 親子共々配下に納まる。 それからはカーディックの将として数々の武勲を挙げ、 整った容姿や洗練された物腰と合わせて、 高い名声を得るに至る。 今やその人気や実力は、ディアン王を凌ぐとも言われる。
女性関係では浮いた噂一つもないディアン王とは違い、 数々の浮き名を流すことでも知られる。
アンドリュー・ヘッド
「この距離この地形この陣形と揃ったからには、もはや逃れられぬと知れ」
赤竜騎士団の一員にして、 カーディック長弓隊のボス。
かつては、ヒズレイクの森を根城にした山賊の首領。 横暴で知られる領主からたびたび強奪を繰り返し、 一部の民衆からは義賊とも称えられていた。
繰り返す山賊行為ゆえに、 一時は本格的な討伐隊が組まれ危機的な状況に陥るものの、 カーディックに協力することで命運を保ち、 それどころか逆に同地域の領主に成り上がってしまった。
何を考えているかわからないと評される寡黙な男にして、 智謀に定評のある優秀な戦術指揮官。 配下には荒くれ者が多い。
ピエール・ド・スーラージュ
「祖国に巣食う邪悪よ、我が剣の前に散れ!」
ゴール王国の各地を放浪する漂泊の騎士。 行く先々で、 無法な犯罪集団や悪徳を積む宗教家、 悪行を重ねる貴族などを成敗して回る英雄。
多くの有力者たちから強く忌まれているものの、 常に悪事を示す明確な証拠があること、 彼自身も侯爵の位を持つゴール王国の貴族であることから、 あからさまには手を出せないでいる。
一方で民衆からは絶大な人気を誇るヒーローであり、 早くも童歌や創作話で語り継がれる生ける伝説と化している。
ミラーカ・ド・バルテルミー
「フフフ、若いということは素晴らしいことね。そうは思わない?」
ゴール王国バルテルミー伯爵夫人。 国内でも最も有力な貴族の一人であり、 広大な領地を所有している。 いつまでも若々しい姿と美しさを保っていると、 貴族社会では評判。
使用人として大人数を必要としており、 頻繁に近隣の領民の若い娘を雇い入れている。 一定期間勤め上げると良家の子息との結婚の世話をしてくれ、 更に家族には祝い金が支給されることから、 人気の奉公先となっている。
マリー
「生憎と、誰も入れるわけにはいかないのよ」
本名不詳。 通称“狂乱の魔女”。 ゴール王国やノイエ・ドラゴニア帝国、 ヘクサウァ王国の狭間あたりに立つ塔に暮らしている謎の女。
塔近辺は自分の土地であると主張し、 立ち入る者には問答無用で攻撃を仕掛ける。 塔は通り道として重要な位置にあるのだが、 ちょっかいをかけると余計な損害を受けるばかりなため、 今のところは見逃されている。
時折、 彼女の首にかかった賞金を目当てに腕の覚えのある者が挑戦するが、 未だ討ち果たした例がない。
リヒャルト・フォン・グリムバッハ
「今だ、突撃するぞ!我に続けぇっ!!」
ノイエ・ドラゴニア帝国の高名な将軍。 若い頃は幾多の戦場で活躍した英雄であり、 年老いた今もなお強い影響力を持つ。
しかし頑迷な保守主義であり、 武装した騎士が名乗りを上げて正面からぶつかり合うようなシチュエーションにロマンを感じる性癖があるため、 改革の進む帝国においては頑強な抵抗勢力として、 皇帝を始めとする改革派からは疎まれている。
得意技は、 自ら先頭に立って配下の精鋭を率いるランスチャージ。 その突破力で、ゴールの重装歩兵を幾度も突き崩したと言われる。
マンフレート・ハスラー
「今の世に工兵ほどの戦上手はおらんよ。 兵どもは、大砲が崩した城壁をワシが腕力で壊した事にしたがるがの」
ノイエ・ドラゴニア帝国の高名な将軍。 長いこと下で燻っていたが、 年老いてから皇帝に引き立てられ、 今の地位についた。
若い頃は武勇に自信のある猪武者であったが、 長じてからは火力と物量と補給を駆使し、 戦う前に勝つタイプの将となった。 皇帝の信頼も厚く改革派の重鎮と目される。
その立場上、 グリムバッハ将軍とは犬猿の仲であり、 深刻な派閥争いが生じている。
ガブリエル・アッセルマン
「神は全てをご覧になっていますぞ」
ゴール王国の首都リュテスの貧民街に当たる一角を担当する、 エール教の司祭。 正義感の強さと清廉潔白で知られ、 若い急進派や一般信者にはそこそこの人気がある。
最近では担当教区の治安改善計画などを立案し、 予算の面や犯罪組織との繋がりから上に睨まれ、 危険な仕事に就かされる恐れから下からは忌避されている。
ロンバルド
「あらゆる邪を滅することこそ、我が使命。その為に惜しむ命など、ない」
ゲオルギウス騎士団に所属するエール教の聖騎士であり、 また司祭の位を持つ。 単身で竜種を殺してのけた“竜殺し”でもある。
教団の指令で各地を飛び回り、危険な獣や時には人間を狩る。 その高い戦闘力と苛烈な戦い振りは、部下たちから尊敬されると共に畏怖されている。
密猟者に卵を奪われ怒り狂った竜に故郷の村を滅ばされた経歴を持ち、 そのときのことから、 人に害をなす獣や発端となったような人間の悪業に激しく嫌悪を示す。
司教タラスク
「全ては我らが竜のために」
ゴール王国の教区を統括する拝竜教団の司教。 タラスクは洗礼名。 元はエール教の司祭の位にいたが、 権力争いに負けて追放されてたとも言われる。
ゴールではエール教の勢力が強いだけに拝竜教団の活動も活発であり、 タラスクの支配下にある力は大きい。 そしてその力はタラスクの指示により、 テロ活動や誘拐などに存分に振るわれている。
クラーブ
「いいぜ。やるってんなら、とことん相手になってやろうじゃねぇかよぉ!」
シー・フィネハ随一の武勇の持ち主。 戦うことが三度の飯より好きな戦闘狂。
かつてのガーディックとの戦いにおいて、 単騎で大軍を追い返したとか、 赤竜の騎士と引き分けたなどといった逸話を持つ。
曲がりなりにも平穏な現状には大いに不満を持っており、 今度こそライバルとの決着をつけるためにも出奔してしまおうかと企んでいる。 彼の戦力に期待する周囲の頭痛の種。
マリア・アルガルヴェ
「彼をつまらないことに利用しようとするのなら、許さないんだから!」
カスティーリャ王国に隣接するとある海沿いの小国の姫君。 周辺では“海竜姫”の名で知られる。
名の由来は、 彼女が長きに渡り国と共存してきた水竜ネイコアースと昵懇の間柄となってしまったことに端を発する。
泳ぎや素潜りを大の得意とする彼女は毎日のように海に赴き竜と戯れ、 海竜姫の名は同時に変人としての名声でもある。
フランソワ・エロール
「本物かどうかなど、些細な問題です。違いますか?」
伝説の吟遊詩人。 一声で聴衆を虜にするとも、 歌で戦場を沈めたとも伝えられる。
数百年前に活躍した人物であり現在は故人のはずだが、 今もフランソワ・エロールを名乗る者は多い。
時折それで何かしらの偉業を達成する者が居ることが、 更に伝説を補強する役割を果たしているようだ。
ニァットノーム
「うむ、牛は丸焼きに限る」
ドラゴーネ山脈の端に住む、変わり者の地竜。 人間好きのレッサードラゴン。
元々は付近の危険な獣を狩ることから、 近隣の村に一種の神として崇められることから始まった。 それ以来、祭りの時期になると供物が捧げられるようになり、 興味や好意から積極的に村を守るようになって今に至る。
数百年を生きた結構な高齢であり、 それだけに多くの知識や術を蓄えている。 時々、人間に変身して遊びに行くこともあるようだ。