スタイル -サイバー-
2003/12/30
サイバー科学の発展がもたらした精巧な義手や義足など、機械の体。 サイバーとは、自分の体の一部を、 戦闘用に作られた機械の体に置き換えた者たちの、通俗的な呼び名である。脈々と連なる人間の歴史の中で発展してきた科学の成果、 それを自分の身として使うことのできるサイバーは、 まさに最強の兵器である。 ましてや、今の世界は弱肉強食である。 治安の欠片もない荒野で、見捨てられた都市の片隅のスラムで、 凶暴なクリーチャーやより凶悪な人間が闊歩するこの世の中で、 我が身を守る唯一最良の手段は力である。 そんな思想に支配された人間が、サイバーの力を求めるのは至極当然な話である。 食われるのが、負けるのが嫌なら、強くなるしかない。 正体不明の気の流れなんて見えやしない。 怪しげな超能力なんか使えやしない。 ましてや、自分は気味の悪い変異体などではありはしない。 ならば、強くなるには、武器を手に入れるしかない。 そう、最強たるサイバーという名の力を。 そんな力への渇望が、サイバーをサイバーたらしめた要因である。 人々から畏怖される力の象徴。 あるときは恐れられ、またあるときは忌避されて。 しかし、少なくとも軽んじられ、踏みつけられることだけはない。 それがサイバーの、アイデンティティ。 サイバーになる方法サイバーになることは、5つの力を得る方法の中では、最も簡単なものだろう。サイバーになるために必要なものは、身体に組み込む部品と、取り付ける技術者と、手術を行う施設の3点である。 金があれば、容易に全てがそろう。 金がなくても心配する必要はない。 軍事力として、兵器としてサイバーを求めている所は多い。 サイバーの兵士として志願し、契約を結べば、必要なものは全て向こうが揃えてくれる。 代わりに兵隊として働かなければならないが、契約内容によってはすぐに自由になれるだろう。 コロシアムで戦う剣闘士ならば、勝ち抜けば自由になれる。 戦争中のシティならば、戦功を挙げて自由になる機会も多いだろう。 手段はいくらでもある。命さえ残っていれば。 そのとき、使い物になる状態かどうかはわからないが。 サイバーパーツの取り扱いについてサイバーの最大の弱点は、定期的なメンテナンスの必要性と、 戦いになどよる故障や破損の修理にかかる手間である。サイバーパーツのメンテナンスと故障判定 前者は、サイバー本人が「メカニック」を修得していれば、まだ何とかなる。 あとは若干の基本的な道具さえ常備していれば、自前で処理できるからだ。 もし、「メカニック」を修得していないのならば、話は面倒なことになる。 しかるべき設備と技術者のあるところで、定期的なメンテナンスを受けなければならない。 こういったサイバーは、一人で長期的な行動するのは難しくなるだろう。 バックに組織がついているのか、さもなければ拠点から離れないように活動しなければならなくなるからだ。 いずれにせよ、長期的にメンテナンスを受けなかったサイバーは、 故障の危険性が付きまとうようになる。 何事もなくても、メンテナンスを受けずに一月以上が経過したら、 一月ごとに( 経過月数 × D6 )を振ること。 一つでも[1]の目が出たら、以後の全ての行動に対し“セーフティランク”が -1 されることになる。 これは、累積する。 また、一度でも戦闘行為をした週は、それを以って一月と換算しなければならない。 例えば、5週間のうちに戦闘が一回あった場合、 2月が経過しものとして2回ほど故障判定を行わなければならないのだ。 サイバーパーツの修理 サイバーパーツが何らかの理由で故障したとき、あるいは単に戦闘で破損(負傷)したとき、 サイバーパーツの修理を行わなければ、元には戻らない。 修理を行うためにかかる時間や必要な物は、条件によって違う。 戦闘による負傷で破損した場合、それが軽傷までなら 「メカニック」技能を持っていれば簡単に直せる。 必要な設備も、車両に積める程度の工具と部品があれば十分だ。 しかし、中傷以上になってくると、ある程度の技術や設備が必要になってくる。 詳しい条件を、以下の表にまとめた。
設備の効果
一般的な技術者の腕前
設備と技術者の技術ランクを合計し、それが必要技術ランクに足りていれば修理が行える。 サイバーパーツの修理を行うと、負傷度が1段階、低下する。 あとは肉体の怪我なので、別の方法で治療しなければならない。 なお、故障によって“セーフティランク”が低下している場合、 -1 なら中傷、-2 なら重傷、-3 なら致命傷と同じ条件での修理が必要となる。 このとき、一度でも修理を行えば、修正は全て消える。
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