復讐のサイバーアーミー
2003/12/7
「……俺は奴の顔を忘れない。絶対にだ!」![]() クリックすると、ポスター版が開きます その辺で俺に勝てる奴はいなかった。 俺の名は優秀な戦士として知られ、都市から高給で引き抜かれるに到った。 これで家に帰れる。やっと家族に会える。そう思案していた矢先だった。 奴は何の前触れも無く現れた。 突然、正面から詰め所に乗り込み、暴れ出した。 よく訓練されており士気も高い兵士たちを、一人を除き、あっという間に皆殺しにした。 そして、最後の一人である俺に止めを差そうとした時、突如奴の携帯無線機が鳴りだし、通信を始めた。 それが終わり無線機をしまった後、奴はこう言った。 「ごめん、人違いだった」 俺は奴の顔を忘れない。 何の罪悪感の欠片もなく、笑顔でそう言ってのけた奴の顔を。 いつかこの、人を捨てた身体で奴を殺すその時まで。
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