R-Gear
グローバルルール

2004/12/12

序文

このグローバルルールとは、R-Gear 用に作成した、 能力値・判定・作成ルールの根幹を成すルールのことで、 あらゆる判定値(キャラクターの能力、レリックの能力、アイテムの能力等)は、 それが取り得る全ての値において、 このルールによって処理され得ます。

ただし、あらゆる種別・範囲を取り扱うため、 厳密かつ汎用的ではあるものの極めて分かりづらい、 数式によってのみ構成されたものとなっています。

従って、ただゲームを遊ぶだけならば、 このルールを読む(理解する)必要性は全くありません

これは、ルールの根底にある数式に興味のある人にのみ、意味のあるものとなっています。


また、グローバルルールにおいて数式を説明するために使用している用語には、 実際の数学で使用されている用語と同じものが多数、含まれています。
しかし、ここでの用語はグローバルルール用に意味付けられたものであるため、 本来の数学的なものとは、多分に違ったものとなっています。
くれぐれも誤解しないよう、お願いします。


なお、ルール中で用いられる数値には全て整数を使用し、 計算の結果で端数が出た場合は、 小数点第一位を四捨五入します。

ベース判定値

能力値などの判定の基準となる値は、全てベースから成ります。
ベースは、指数補数によって表されます。
補数が基数と同じ値まで達すると指数が 1 加算され、補数は 0 に戻ります。

x - y

x : 指数  ( 0 ≦ x )
y : 補数  ( 0 ≦ y < a )
a : 基数

指数
指数によって、大まかな判定値が決まります。
判定値に適用する値として 2 を指数で乗算した値が使用されます。
従って判定値は、 指数が 1 増加するごとに倍倍になり、 逆に 1 減少するごとに半分半分になっていきます。

補数
補数によって、細かな判定値が決まります。
指数に 1 差があるときの区間を基数で分割し、 その範囲内の差分を補数で表します。
補数が基数と同じ値にまで達すると、 指数は 1 加算され、補数は 0 に戻ります。

基数
基数は指数と補数の関係を表します。
補数は、指数の 1 差分を基数で分割した値に相当します。
なお、基数はシステム全体で決定されるべき値であり、 GM が決定すべき値です。
通常は、10 の値を用います。


判定値

判定値は、ベースの値から算出されます。
このとき、x の値が 0 の場合と 1 以上の場合では、 違う数式を使います。

x = 0
z = y

x > 0
z = 2 (x - 1) × a + 2 (x - 1) × y
 ( = 2 (x - 1) × ( a + y ) )

z : 判定値



成功レベル / 目標値

判定値・ベース判定値が決まった時点で、 判定における成功レベルの範囲と、 各成功レベルに必要な目標値が決定されます。

x = 0
s = 1
t = y


x > 0
s = x
t = a + y

成功レベルs - i...s - 2s - 1ss + 1s + 2...s + j
目標値t×2i...t×4t×2tt ÷ 2t ÷ 4...t ÷ 2j

ただし、このとき目標値が判定値、または 100 を上回ることはなく、 また、2.5 を下回ることもありません。


必要ポイント

キャラクター作成時などで判定値を決定する際に必要なポイントは、 判定値と同じ値になります。
従って、補数を 1 上昇させるのに必要なポイントは、 x = 0 のときは 1x > 0 のときは 2 (x - 1) ということになります。


仮数

必要ポイント = 判定値では、 判定値の高い領域(例えばレリックのデータ) におけるポイントの絶対値が大きくなり、 処理が煩雑になります。
そこで、仮数を設定して、 ポイントの絶対値をある範囲内に納めることも可能です。

仮数を設定することにより判定値とベースの関係が変わり、 結果として、ある判定値に必要なポイントは、 判定値を仮数で割ったものになります。

仮数を設定した場合の各数式は、次のように変化します。

判定値
x = 0
z = y × b

x > 0
z = ( 2 (x - 1) × a + 2 (x - 1) × y ) × b

成功レベル / 目標値
s = x + log2 b  ( x は最低でも 1 )

b : 仮数


例 : R-Gear

基数

R-Gear では、基数としては 10 の値を用います。
理由としては簡単で、ほとんどの人にとって、 10進数こそが最も扱いやすい数値だからです。

仮数

仮数は取り扱う値が人間にとって程よい範囲に 収まるように調整するための数値なので、 対象によって適当な値を決める必要があります。

R-Gear の場合、初期作成時のキャラクターの仮数が 8、 レリックの仮数を 128 とし、 それぞれ初期作成点を 32 点、40 点としました。

従って能力値の総計は、人間が 256、レリックが 5120 と なります。


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